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婚約リングは作り直す

結婚前の女性の憧れに冷水を浴びせるつもりはありませんが、そもそも婚約リングを頻繁につけているご婦人は少ないものです。使っても年に二、三度。あとはケースに仕舞われてクローゼットの中、ということがほとんどでしょう。そうなってしまうのには理由があるのです。婚約リングはデザインよりも石の品質や価値に重きが置かれ買い求められます。ダイヤの輝きを最もよく引き出すためには、石を留める爪や石座をシンプルに、しかも強度のあるものにしなくてはなりません。そこで古くから“立て爪”と呼ばれる腰高の六本爪に石留めされてきたのです。このデザインは、見た目はいいものの、指にはめて使用するには誠に不都合なデザインといえます。指から極端に突出した腰高の作りのために、指の動きを邪魔したり、洋服やストッキングに引っかかったりして傷つけやすい。育児が大変な時期には、尖ったリングで子供に怪我をさせるのではないかと気になってしまいます。結婚当初は使用する機会があるとしても、使いにくさから“結婚の証”として象徴的な意味しか持たなくなってしまうのです。結婚の証というストーリーだけで終わらせて構わないのであれば、それも一つの考え方でしょう。しかし、せっかくの高価な品です。私は生活スタイルの変化に応じて作り直すことをお勧めします。石座が低くて指にフィットするダイヤモンド用の空枠が多種多様に出回ってきましたから、自分の指の感性に最良の物を選ぶことができます。それでも物足りない場合には自分流にアレンジするか、新しいデザインで作り直すのが良いでしょう。人生の最も意味ある証が刻まれている婚約リングだからこそ、ますます意味のあるものにするために、使い易く、また自分の現在のステイタスに合ったものにするべきです。