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外からの刺激を遮断し感染を防ぐ皮脂膜

表皮のいちばん外側にあるのが角質(角質層)です。この角質を覆っているのが皮脂膜という油(皮脂)と水(汗)のほどよく混ざった膜です。夏の暑い日、脂ぎった顔を見ることがあります。これが唯一、皮脂膜の存在が目に見える場合です。そのほかでは目にすることはありません。皮脂膜はとても薄い膜です。この目に見えない薄い膜が皮膚を保護するために非常に大切な働きをしているのです。皮脂は皮脂腺から分泌され、毛穴から皮膚の表面に広がって汗と混じって皮脂膜を作ります。皮脂(油)が汗(水)と混じるのは天然の乳化剤が存在するからです。皮脂膜は外からの刺激を遮断し、表皮の角層から水分が蒸発するのを防いでいる、と考えられています。もう1つ、皮脂膜には細菌の感染を防ぐ作用があり、「酸外套作用」といいます。さて、脂性肌というのは、皮脂の分泌量が多く、ベタベタした肌をいいます。この皮脂の分泌は男性ホルモン(アンドロゲン)に支配されています。新生児は胎盤を通じて、母親から男性ホルモンをもらっています。その量はわずかなものですが、乳児にしては多すぎるので、新生児は脂性肌です。そのため、新生児にはニキビができるのです。これを新生児ざ疸(ざ瘤とはニキビ、吹き出物の類のこと)と呼びままた、新生児はしばしばチーズのようなカサブタ(痴皮)を伴う乳児脂漏性湿疹(クサ、胎毒ともいう)ができます。ところが、生後6ヵ月になると親ゆずりの男性ホルモンが肝臓が分解されたりしてなくなるため、サラサラのもち肌になります。このころからかゆみが出ます。ここでステロイド剤を上手に使えばアトピー性皮膚炎を発症させずにすむのではないかと考えています。思春期になると、再び男性ホルモンの分泌がさかんになり、皮脂が大量に分泌され、脂性肌になります。ギラギラ脂ぎった肌はかえって化粧ののりが悪いものです。