人体の血漿のpHは7・4(7・35〜7・46)におさまるようにセットされています。人体は酸・塩基平衡によって弱アルカリ性に保たれているわけです。すなわち私たちの体はホメオスタシスが保たれるようになっているわけですが、その恒常性維持の対象になるのは、人体を構成する物質の濃度、温度(体温)、形態などであり、水素イオン濃度もその対象の一つなのです。さて、水素イオン濃度に変化を与える作用が加わった場合に、その影響を小さく抑える作用が緩衝作用です。その緩衝作用を維持する系が緩衝系ですが、「体内緩衝系」の代表格が炭酸一重炭酸イオン緩衝系となります。つまり、体液のpH7・4は固定濃度ですが、それを維持しているのが緩衝剤として働いている炭酸一重炭酸イオンであり、これは命ある限り体内でつくり続けられ絶えることがないものです。重炭酸は組織内でもつくられていますが、最も速やかに発生させる系としては細胞内のミトコンドリアでのTCAサイクルが挙げられます。TCAサイクルでは有機酸のエネルギー化によって重炭酸を生み出します。有機酸は、ミネラルイオンを運び、エネルギー放出をした後も重炭酸となり、イオンの運び屋として、体内緩衝剤として働き、不必要になれば炭酸ガスと水に分解され、肺から排出され、そこでまた必要となれば重炭素になれるものです。水は生理水として体内で使われています。大半の有機酸は人体60兆個の細胞内で働けるため、有機酸とミネラルは緩衝剤としても必要な成分なのです。
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